2015年12月21日月曜日

お料理教室

こちらに来て初めてのお料理教室に行ってきました。
フランス人シェフとご結婚された、日本人の奥様が、日本人を対象に日本語でフレンチを教えてくれるという、ありがたい教室です。

これがとっても勉強になりました。
メニューは、
前菜 白身魚のタルタル
メイン うずらの詰めものロースト
デザート 栗のモンブランパフェ

うずらは、鶏肉のミニ版ということで、手軽にさばいたり、お腹の中に具材を詰めたり、タコ糸でしばったり、などのプロセスがわかりやすく学べました。
といっても、1人で一羽最初から処理できるかどうか…。ポイントはでも、お腹の中にあまりパンパンに詰めすぎないこと。ついつい、まだ入ると欲張って詰めてしまうので。これって、お菓子詰め放題などのクセが残ってるからだろうか。。
生クリームと白ワインとキノコを煮詰めたソースで鍋ごとオーブンで15分ほど焼いた後の状態。これを解体して以下のように盛り付ける。解体の仕方も改めて勉強になった。

そして、何より目からウロコだったのは魚のタルタル。
教室で使ったのはmaigreという魚で、日本ではオオニベと呼ばれる、スズキの一種?とか。白身の刺身用魚なら何でもいいと思う。
サイの目に切って、細かく刻んだパクチーとシブレットのハーブ、粗くつぶした松の実、レモン汁、ケーパー、パプリカパウダー、そしてこれがポイントの揚げナスのサイの目切り。ナスは塩を振って水分を出してから揚げるのだけど、塩は粗塩gros sel。そうするとナスがかなり汗をかくし、味もしっかり塩気がつく。結局タルタルには塩胡椒もしないので、塩気の決め手は、このナスとケーパーだけ。あとはくるみオイル。これも初めて知ったのだけど、すごくコクがあって料理の味をよく引き立てる。オリーブオイルの代わりにサラダとかに今度からよく使ってみよう。

早速スーパーで買ってきた調味料類。

今まで私に足りなかったのはこの材料だったのだ!とは、おおげさだけどこれから少しでも料理の幅を広げてくれますように。といって、持ちぐされになることも大いにあり得ますが。。

2015年12月18日金曜日

師走の鴨

2週間前くらいから街はすでにノエル(クリスマス)の身支度を整えて、テロの影響でトーンダウンしているのかもしれないけれど、やっぱりどこか浮足立っている。
日常は続くのだから、ノエルはやっぱりイルミネーションで家や街全体を飾らないとね、とばかりに。ショーウィンドーにもベビー服だってスパンコールをたくさんつけた特別の日仕様です。
シャンゼリゼのイルミネーションより丸の内のイルミネーションの方がおしゃれだという噂もありますが・・(私が言ったんですけど)。

職場でもクリスマス休暇の話題で持ち切りで、国際色豊かなので、結局実家(本国)に帰る人が多いからか、いつの間にかお国自慢になっている。
パリに残る人はむしろしょうがなく、地味な休暇さ、と嘆きモードですが、いやいや、パリで年越しなんて願ってもないって人も世の中沢山いますからね。

ローマ近郊のオルビエトという本当に素敵な街出身のイタリア人が始めたお国自慢では、私も昔その街を訪れたことがあったので、イギリス人を前に散々いかにその街が魅力的で、素晴らしいカテドラルがあって・・と語るのにいちいち相槌を打ってあげていたのだけれど、さらにイタリア料理がどれだけ美味しいか、フランス料理なんてバターばっかりだし種類も少ないし、やっぱ本場のイタリア料理は・・というところで私も食い気味に乗っかってヒートアップ。そうですよね、フランスのイタリア料理って全然美味しくなくてびっくり、東京のイタリア料理の方が数倍美味しい、と言ったらイタリア人も完全同意、東京のイタリア料理は素晴らしいさ、フランスはホントこんなに近いのに全然ダメ!と二人で盛り上がる。イギリス人は、残念ながらイギリス料理自慢ができないので、そうそう、インド料理とかアジア料理とかフランスよりイギリスの方が全然美味しいよ!と、何の自慢かもはやわからなくなるが、一応乗っかってくる。そしてイタリア人が、ローマとミラノの中間あたりの全然知られていない街で一応一つ星レストランなんだけど、偶々そこで食べたリゾットが人生で一番おいしいリゾットだったというので、私は興奮隠せずに、そのレストランと街の名前を教えて!絶対行くから!!と、教えてもらった街の名前をまずは覚えるので頭がいっぱいになっている中、イギリス人がところでそのリゾットどんなリゾットなの?と冷静な質問。そしたらイタリア人が信じられない発言を・・。「いや、これがびっくりなんだけれど、ビールで煮込んだ米の上にフレーバーとしてコーヒー味のソースが乗っている感じなんだよ。本当に今までで一番美味しかったリゾットだったよ。」と。イギリス人も私もそこでどれだけ意気消沈したか、互いに感じ取ったはず。あ、なんか斬新な感じのレストランなんですね。。と返してこの話はここでおしまい。

イタリア人が人生で一番おいしいっていうから、期待度マックスになったのに。
ビール&コーヒー味のリゾットなんて、美味しかったとしてもあんまりそそらないですよね、、普通。


気を取り直して、昨晩ビストロで食べた鴨の話(本題)に。
鴨のコンフィ(Confit de Canard)はアップルパイとかクスクスと同じくらい、定番のお気に入り。
塩と油で保存した骨付き鴨のもも肉を焼いただけのものですが、これが大好き。

鴨のロースト(Magret de Canard)は、たまに当たりはずれがあるし焼き加減がばっちりはまらないとひたすら脂身たっぷりの肉と格闘することになるので、これはよっぽど信頼する店じゃないと食べない方がいいなと最近学びました。

いずれにしても師走といえば鴨ですよね。
外国人に日本でも鴨はよく食べるんですよ、昔から、という話をしながら鴨南蛮が無性に食べたくなった。七味をたっぷりかけて。年越しそばは鴨南蛮にしようかな。











2015年12月11日金曜日

車がやってきた

もちろん空から雪が降ってくるように車がひとりでにやってきたわけではなく。
ここに至るまでに途中で心が折れそうになるほどの、手探りでのフランスでの自動車購入手続きとチェック(小切手)を切ってからも続く忍耐と辛抱のナンバー登録のための行政手続きを経たわけですが。。

ようやく、念願のマイカーを手に入れました。
これで私も一国一城の主、なんちゃって。

といっても、私の人生にとっては3台目の車。
エジプトで乗ったスバルインプレッサ。
UAEで乗った日産パスファインダー。
ただし、今回が初めてのおさがりでもなく、自分でごまんとある選択肢の中から選んだ車種。

工業デザインとしてはドイツ車に心惹かれるものがなんとなく(車マニアでもなんでもないど素人的目線)あったのですが、折角フランスにいるのだからこの際フランス車に、という短絡的発想で(この先フランス以外ではフランス車に乗ろうとはあまり思わないだろうから、という消極的な考えもなかったとは言えないが・・)。
フランス車といえば、プジョー、ルノー、シトロエンが代表的メーカーで、プジョーが日本でもよりポピュラーかと思うけれど、最近のプジョーはどうもテールランプのデザインがあまり好きになれず・・。昔からちょっと気になっていたシトロエンの後部デザイン(丸みが特徴的)を改めて見て、やっぱりその独特さが好きだなあと思ったのと、最初に試乗したときのフロントガラスのルーフがスライドして視界が開ける構造にまんまとハマってしまい。
というか、完全に見た目重視の浅はかさ加減がバレバレでお恥ずかしい。
Citroen DS4 THP 200
カー専門誌のウェブから拝借。ホントはこの色が良かったのだけれど、私のは黒。


いずれにしても、シトロエンDS4との出会いをここで果たしたのでした。
エジプトではあまりに乱暴運転厳しい環境下で酷使したということもあり、正直よく覚えていない(言い訳か)のだがあちこちボコッとしたりSUBARUのアルファベットのどれかが落ちてしまったり、まあエジプトでの車にまつわるエピソードは途切れることがないのだけれど、オンボロにしてしまっただったこともあり愛着がどこまであったか疑わしいのに比べ、UAEでは快適なドライブ環境だったこともあり、文字通り足代わりに毎日毎日乗り回していたために、最後のお別れは涙が出そうになるくらい寂しいものがありました。まさに、苦楽を共にした相棒という感じ。

パリでは平日はほとんど乗る機会も必要もないし、どこまでお供になるか、そして愛着がこれからどこまで沸いていくかはわからないけれど、どうぞよろしく。今のところ乗り心地は気に入っています。
そして、どんなに運転に慣れることがあっても、決しておごらずあくまで謙虚に、厳重に安全運転することを誓います(人生の運転にもそのような姿勢と心がけが必要なんですが・・ひとまずここは車の運転に集中して謙虚さを発揮させることにします)。

でも、フランス人と結婚しパリ在住15年のオーストラリア人の秘書に、フランスでの運転のコツを聞いたら、「とにかく強気で。堂々と運転しなさい」の一言。まあ確かに、ラウンドアバウトとかはビクビクしてたら逆に事故ってしまいそうだけれど。。謙虚に強気に!がんばります。




2015年12月8日火曜日

帰り道

パラパラ小雨降る帰り道。
傘がないので家路を急ぐ。
でも出張明けで家に食材もあまりないし、むしろ少しご無沙汰したフランスの食材への恋しさが勝っているので、ちょっと遠回りしてバゲットの美味しいパン屋に寄って帰る。
Victor Hugo通りにある Huréというパン屋さん、2015年バゲットコンクールでトップ10入りしているだけあって、バゲットは突出して美味しい。

雨の中このバゲットのために来ました、という顔をしていたかはわからないけれど、お店に入るといつものバゲットがたくさん立てかけてあるところに一本もないのを見てショックを隠せずに「もうバゲット一本も残ってないんですか?」と残念そうに尋ねると、お店のお姉さん、ちょっと笑いながら「・・ソード!」的なことを言っている。
もしかして、今英語でSold out的なことを言ったのかな、と一瞬聞き取れなくて、聞き返したら「Toute chaude!」と言いながら、カウンターで隠れて見えなかったけれど、足元に山のようにあるバゲットを一本出して「はい、1.2ユーロ」と。
なーんだ。あるじゃん。しかも、焼きたてホヤホヤ!

そう、toute chaudeというのは全部あったかよ、という意味。パン屋の決まり文句でした。
炊きたてご飯かつきたて餅のような感じ。もう触っただけで幸福感に満たされる。
もちもちであったかい感触がなぜみんな大好きなんだろう。やっぱり人間の本能だろうか。
わかりづらいか、、このもちもち感


お気に入りのパン屋からお気に入りの八百屋へ。
カリフラワーとマッシュルームと人参と梨とクレモンティーヌを買って、ようやく家に帰る。梨は絶対冷蔵庫に入れないで明日の朝に食べるんだよ、と念を押される。カリフラワーは今日採れたてだからね、マッシュルームも多分明日出すようの新しいケースから出してくれた。この八百屋さん、「マダム、お伺いします!何をお求めですか?」とお客さん一人一人に丁寧に接客してくれて、レジのお兄さんまで含めて全員がニコニコと気持ちの良い人たち。マルシェの活気も好きだけれど、個人商店の丁寧さと信頼関係もとても心地よい。

フランスのサービスは本当にいけてないと誰もが口を揃えるし、私も日々実感しているところ。でも、コツが必要なんだと最初のオリエンテーションで言われたとおり、挨拶を丁寧にすることと、行きつけのお店を作ることの二つ、これも確かに実感する。
ボンジュールだけではダメで、ボンジュールの後にマダムかムッシュをつけないと失礼なんだと、フランスでは子供の時から厳しく躾けられるとのこと。行きつけのお店を作ると、ちょっとしたコミュニケーションの積み重ねで、いわゆるお得意さん扱いをされ、サービスもぐんと良くなると。

私にとっての行きつけのお店作りは、たやすい。美味しいものがあれば必ずリピーターになるんだから。
一歩進んで開拓して、三歩下がってリピートするという感じか。






2015年12月4日金曜日

日曜日のパリ観光

先週末、高校の同級生がパリに遊びに来たときのアテンド内容を備忘録も兼ねて。

日曜日のパリ観光ということで、お店は大抵閉まっているので、ショッピングもレストランもかなり制限があるけれど、限られているから答えが明快という側面も。
日曜日でもできることと言えば、まさにど真ん中の観光コース。

朝食は、ラデュレのパンペルデュ。
日曜は10時開店なので、遅めの朝というかおめざにぴったりの甘くとろける一品。生クリームを食べるためのパンペルデュ。
サンジェルマンのボナパルト店は、それほど混まないと聞いていたけど、確かに日本人観光客が行列してるというシャンゼリゼ店のようなことはなく、適度に空いている。シャンゼリゼ店も今は空いているのかもしれないけれど。
友達の泊まっている右岸からポンヌフ橋を渡ってきたので、朝早起きするならノートルダムやサントシャペルを朝ご飯前の訪問スポットにするのもいいかも。

ラデュレからセーヌ川に沿って10分ほど歩いてオルセー美術館へ。
印象派を中心に見て、ざっと1時間くらいか。途中、2階から5階に上がる階段の上りきったところで、オルセーを上から一望できる場所があり、そこにいた知らないおばさんに写真を撮ってもらう。丁寧なおばさんで、時間をかけて撮ってくれただけあって、なかなかにバックのオルセーの配置などよく撮れてた。頼まれて撮る写真をちゃんとこだわって撮ってくれるって、条件反射のようだけど、偉いなあと感心。
これは私のこだわりのアングル笑。
ロダンとモネ。

次に向かうは、対岸のオランジュリー美術館。…が!何とちょうど1時間前くらいからチュイルリー公園のセキュリティ強化とかで、公園内にあるオランジュリーも閉館に。

うー残念。
ということで、チュイルリーを迂回しつつコンコルド広場からサントノレの方に向かおうとしたら、コンコルドにある観覧車に乗ろうと友達の提案。観覧車なんて何年ぶりだろう、15分ほど並んで、大人1人12ユーロの観覧車へ。
お天気はいまいちで冷たい風が中まで結構吹いてきて寒かったけれど、なかなかナイスビューでした。普段しないことをするのが観光なんだと改めて実感。

冷えた身体を暖めるためにも、遅めのランチへ直行。こないだ見つけたダローサへ。こだわり食材のサラダと、美味しいブレンドティー、ダローサ。

午後はモンマルトルの丘へ。
サクレクールはいつもの賑わい、沢山の観光客であふれていました。
サクレクールをちょうど降りたところに、最近話題のグルメ通り、rue des Martyrs へ。美味しいコーヒーやもっちりベルギーワッフル、ケーキ屋さんのレベルも高く、テンション上がりっぱなし。日曜日なのにセレクトショップやブーツ専門店などもやっていて観光客には嬉しい。
もっちりワッフルを口いっぱいに頬張る女の子があまりに可愛くて。

夜はポンピドゥー近くのクスクスやさんへ。
日曜夜はエスニックしかやってないよなーということで、急遽思いついたのだけど、消去法では決してない、敢えてのクスクス。

それにしてもよく食べました。
芸術に浸るよりも結局は胃袋を満たしてしまう、私のパリ案内。