2015年12月18日金曜日

師走の鴨

2週間前くらいから街はすでにノエル(クリスマス)の身支度を整えて、テロの影響でトーンダウンしているのかもしれないけれど、やっぱりどこか浮足立っている。
日常は続くのだから、ノエルはやっぱりイルミネーションで家や街全体を飾らないとね、とばかりに。ショーウィンドーにもベビー服だってスパンコールをたくさんつけた特別の日仕様です。
シャンゼリゼのイルミネーションより丸の内のイルミネーションの方がおしゃれだという噂もありますが・・(私が言ったんですけど)。

職場でもクリスマス休暇の話題で持ち切りで、国際色豊かなので、結局実家(本国)に帰る人が多いからか、いつの間にかお国自慢になっている。
パリに残る人はむしろしょうがなく、地味な休暇さ、と嘆きモードですが、いやいや、パリで年越しなんて願ってもないって人も世の中沢山いますからね。

ローマ近郊のオルビエトという本当に素敵な街出身のイタリア人が始めたお国自慢では、私も昔その街を訪れたことがあったので、イギリス人を前に散々いかにその街が魅力的で、素晴らしいカテドラルがあって・・と語るのにいちいち相槌を打ってあげていたのだけれど、さらにイタリア料理がどれだけ美味しいか、フランス料理なんてバターばっかりだし種類も少ないし、やっぱ本場のイタリア料理は・・というところで私も食い気味に乗っかってヒートアップ。そうですよね、フランスのイタリア料理って全然美味しくなくてびっくり、東京のイタリア料理の方が数倍美味しい、と言ったらイタリア人も完全同意、東京のイタリア料理は素晴らしいさ、フランスはホントこんなに近いのに全然ダメ!と二人で盛り上がる。イギリス人は、残念ながらイギリス料理自慢ができないので、そうそう、インド料理とかアジア料理とかフランスよりイギリスの方が全然美味しいよ!と、何の自慢かもはやわからなくなるが、一応乗っかってくる。そしてイタリア人が、ローマとミラノの中間あたりの全然知られていない街で一応一つ星レストランなんだけど、偶々そこで食べたリゾットが人生で一番おいしいリゾットだったというので、私は興奮隠せずに、そのレストランと街の名前を教えて!絶対行くから!!と、教えてもらった街の名前をまずは覚えるので頭がいっぱいになっている中、イギリス人がところでそのリゾットどんなリゾットなの?と冷静な質問。そしたらイタリア人が信じられない発言を・・。「いや、これがびっくりなんだけれど、ビールで煮込んだ米の上にフレーバーとしてコーヒー味のソースが乗っている感じなんだよ。本当に今までで一番美味しかったリゾットだったよ。」と。イギリス人も私もそこでどれだけ意気消沈したか、互いに感じ取ったはず。あ、なんか斬新な感じのレストランなんですね。。と返してこの話はここでおしまい。

イタリア人が人生で一番おいしいっていうから、期待度マックスになったのに。
ビール&コーヒー味のリゾットなんて、美味しかったとしてもあんまりそそらないですよね、、普通。


気を取り直して、昨晩ビストロで食べた鴨の話(本題)に。
鴨のコンフィ(Confit de Canard)はアップルパイとかクスクスと同じくらい、定番のお気に入り。
塩と油で保存した骨付き鴨のもも肉を焼いただけのものですが、これが大好き。

鴨のロースト(Magret de Canard)は、たまに当たりはずれがあるし焼き加減がばっちりはまらないとひたすら脂身たっぷりの肉と格闘することになるので、これはよっぽど信頼する店じゃないと食べない方がいいなと最近学びました。

いずれにしても師走といえば鴨ですよね。
外国人に日本でも鴨はよく食べるんですよ、昔から、という話をしながら鴨南蛮が無性に食べたくなった。七味をたっぷりかけて。年越しそばは鴨南蛮にしようかな。











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