2016年4月27日水曜日

冬に逆戻り

パリは先週からまたまた学校の2週間休みに入り、職場もまばらな状態(本当にオンとオフの切り替えがすさまじい)。
春到来、ということで南仏に出かけたりバカンスモードの人たちもいるけれど、パリは生憎のお天気が続いていて、なんと今日は雪が!
4月も終わるというのに、雪が降るなんて。。
花びらではなく、雪です


道理で朝出るときに思わず「さむっ」と声に出さずにいられないほど、コートにマフラーをぐるぐる巻いたりと、ほとんど冬に逆戻りしたかのようです。

新緑だけは目にまぶしいのだけれど、気温がなかなか上がらず、ああ一体春はいつ来るのか、ととことん焦らされている感じです。

先々週スーパーで5ユーロで買ったチューリップがきれいに咲いたので、先週晴れた日にベランダに(写真撮影のため)飾ったときは、これで一気に春だ!という予感がしていたのに。。



そういえば、まったく前後の脈絡もなく、どうでもいいネタですが、フランスのマクドナルドにこないだ初めて行ったところ、タッチパネル式の注文がかなり普及していて、これがものすごい効率的だったのに感動しました。

フランスは高速道路のサービスエリアでもコーヒーなどが同じタッチパネル式で、駅の券売機やガソリンスタンドもそうだし、高速料金支払いに至っては、なんと暗証番号を入れなくてもいい(クレジットカードを入れると1秒で出てきて、料金が引き落とされている)仕組み。

マクドナルドも注文してカード入れてレシートが出てきてカウンターに行くと1分と待たずに出てきた(たまたまかもしれない)。行政やサービスなど人間がやるとものすごく遅くてイライラすることばかりだけれど、機械にやらせるとこんなに効率的だなんて、、フランスを象徴しているかのようで少し笑えるけれど、実際は笑えない話なのかもしれない。









2016年4月17日日曜日

コンサート

かなり久しぶりにコンサートに行ってきました。

テアトル・シャンゼリゼ

一昨日くらいに定期的に来るコンサート情報のメールを見ていたら、普段はあまりやらない週末に良さそうなコンサートがあったので、急遽1番安い席(18ユーロ)をネットで予約して行ってきました。
ヨーロッパではとても有名な日本人ピアニストの内田光子さん。
ベルク(知らなかった)、シューベルト、モーツァルト、シューマンというラインナップ。
ちなみに同じラインナップを2月にNYのカーネーギーホールで演奏したらしく、そのレビュー記事がニューヨークタイムズ紙に載っていたのを、帰ってきてから読みました。若干辛口な記事だったので、行く前に読まなくてよかったかも。。

シューベルトは昔ピアノを習っていた時に練習曲として割とよく弾いていた4つの即興曲。
コンサートの前に幾つか内田さんのインタビュー記事などを読んで行ったので、彼女が外交官の娘として10代前半に滞在したウィーン、そこから一人残って何十年も暮らし、第一線でピアニストとして活躍するまでに非常に多くの葛藤や苦労があったということなど(特に日本人の音楽家がヨーロッパで活躍することの敷居が今とは比べ物にならないほど高かったということなど)を思い浮かべながら、今まさに彼女は国籍や時代や何もかもを超越して、ウィーンの宮廷で演奏されていた音楽そのものを再現されているのだという感動に浸ろうとしていたら、、まさかの、いや案の定というべきか、楽章が終わる度に拍手してしまう観客が。
うーん、パリはウィーンとは違って音楽の民度が低いのか…。まあでも、拍手したくなる気持ちもわかるし、なんでいけないの?くらいに拍手した人は思っているだろうし。でもやっぱり調子が狂っちゃうよなあ。
内田光子さんも、ガクッとしただろうな、ていうか慣れているのだろうけど。
もしかしたらでもすごくプライドの高い演奏家は、こんなレベルの低い観客のいるコンサートホールではあまり演奏したくないと思ってしまってもおかしくないのかもしれない。
テアトル・シャンゼリゼは一応とても由緒正しく伝統的なコンサートホール(でも古すぎて椅子は狭くて硬いし、音響もどうなんだろう、そんなに素晴らしいとは言えないのかも・・)で、ロンティボー国際コンクールの会場になったりもしているのだけれど。まあ拍手くらいでガタガタ言うなってことだろうか。

なお、圧巻は最後のシューマンのピアノソナタだった。
最初から最後まで息つく間もないほど、ものすごい集中力というか、念力というか、ほとばしっていた。

シューマンのピアノ協奏曲が無性に聴きたくなる。次はやっぱりオケ付きのコンサートに行きたいと思う。


2016年4月13日水曜日

咲いた


オランダで買った球根のチューリップ、きれいに咲きました。

夏時間になり、日も長く、街路樹の新芽も一気に芽吹いてきて、いよいよ春めいてきました。
とはいっても、まだ寒くてコートが手放せないし、冷たい雨など降るとじめじめして全然春気分にはならないですが、ようやく少しずついい季節に近づいているようです。

同僚が言っていたけれど、パリは冬は中途半端に寒くて、それがでも結構長く続くから滅入ってしまいがち、でも春は本当に心待ちにしていた季節でここからが最高なのさ、とのこと。

なるほど、私が冬の真ん中くらいに、「こんなんでもう冬終わるのかな」と、思っていたことはあながち間違いではなかったのだ。
そしてミモザの花を見たあたりから、みんなやっぱり春を心待ちにしていたのね。。
あそこからが結構長かったけれど。




2016年4月8日金曜日

日本のイメージ

先日、フランス政府主催の会議があり、そのオフィスがあるラ・デファンスという地区に行ってきました。
凱旋門から一直線につながる道の先にある近郊の新都心で、パリ市内ではあまり見かけない高層ビルが沢山そびえ立っています。そして、新凱旋門といわれるのが、デファンス門。無機質な凹を逆さにした形のビル。実は初めてそのふもとに行ったのだけれど、あまり感慨はなく。。
ただ、少しビビったのがこのオブジェ。
親指・・?


これは一体・・?趣味が悪いとしか言えないのだけれど、フランス人がこんなものを許容するなんて、さすが新都心だなあと。
ただデファンス駅の通勤風景は少し壮観でした。久々にオフィス街のラッシュアワーを見たという感じで、やはりパリは大都会だなあと改めて思い知ったというか。少しニューヨークのグランドセントラルとかを彷彿とさせるような。

さて、その会議で二日間みっちり一緒だったフランス人とフィンランド人とベルギー人と食事の席などで雑談したときに出た日本の話題について。

フィンランド人以外は日本に行ったことがなくて、フランス人は日本を夢の国だと思い描いているようで、いつか絶対に行きたい・・でも行ってしまうと帰ってきたくなくなるんじゃないかと怖いんだって(真顔)。ベルギー人はちょっと変わった人で、極度の飛行機恐怖症で海外は極力地続きのところ(電車で行けるところ)しか行かないようにしているので、日本は行きたいけれどちょっと・・。と言いつつ、誰よりも実は日本の地理や歴史に通じていて、活火山があるんでしょう、阿蘇山とか・・でもいつ噴火するかわからなくて怖いよね?とか、日本で最近オウムの活動はどうなの?麻原はまだ死刑執行されていないの?と聞いてきたり・・ちょっとリスク情報オタクなのか、少しでも脅威があるようなネタを集めているのかもしれない。
その延長でフランス人が言っていたことで少し考えさせられたのは、フランスではテロが最近あったけど、自分はもし何かに巻き込まれて死ぬとしたら、自然災害よりもテロの方がいいような気がする、だってテロだと憎むべき相手がいるけれど、自然災害だとその無念をぶつける相手がいないじゃないか、だって。そんな考えもあるのか、日本人ではきっとこんな考えの人は少ないだろうなと感じたのでした。自然に対する畏怖の念がしみついているからかもしれない。

ちなみに、フィンランド人はまさにサンタクロースみたいな風貌の人で、笑い声がHo ho hoにしか聞こえなかったし、話し方もおっとりしていて、けれど日本で一番関心したのは秋葉原だったとのこと。秋葉原で買った電化製品は本当に素晴らしかったと、熱く語っていました。そうだ、Nokiaの国でもあったのだ。

でも感心したのは、みんなで食事の場所まで一度タクシーを使ったときに、私が建て替えて、翌日請求しようと思っていたら、フィンランド人だけが何も言わずに翌日スッと自分の代金を差し出してきたこと。やはり育ちがきっちりしているのだろうなと、まあ日本人なら当たり前の律儀さかもしれないけれど、欧米では結構厚かましい人が多いので少しホッとしました。

こういう些細なところにお国柄が出たりするものだから、自分も少しでも日本のイメージを悪くしないよう、日頃の言動に気を付けようと思う。(一応仕事の期限は守るけれど時間にルーズなところがだんだんばれつつあり、そこはアラブのせいにしてしまっている・・)





2016年4月3日日曜日

あっという間に4月

3月は本当に忙しくて、というか仕事で次から次へと割と重たい課題が降ってくる感じで、とりあえず何とかこの山を越すことを心待ちにしていたのですが、4月になってもそれほど一気に余裕になるわけでもなく、自分の能力というかキャパシティが足りない中でどれだけ形になるように持っていくかということに苦心する毎日です。
やはり1年目の職場というのはどこでもそういうもんだろうとはわかっているし、その中でも周りの同僚や上司には本当にあたたかくサポートしてもらっていてありがたい限りなのだけれど、当たり前だけれどそんなに簡単にレベルアップできるわけでもないということがちょっともどかしい。
英語もフランス語も見違えるように上手くなるということも決してないし。そりゃあ努力しなきゃダメだし努力したってそんな手応え滅多につかめないのだから。焦らずコツコツがんばるしかないのだけれど。。

今のところちょっと目に見えて上達したなと思うのは、車の運転くらいか・・。縦列駐車はまだ完全マスターレベルには程遠いけど、3回に1回くらいは、ピタッとはまるようになって、やっぱり回数重ねてきたことは確実に身についている気がする。あと、最初は「恐怖の凱旋門」と決めつけて、絶対に自分では渡れないロトンドだと思っていたけれど、パリの交通の要衝で避けて通る方が無理。今週末もパリはマラソン大会でかなり街中交通規制が敷かれている中、凱旋門につながる環状線道路の何本かは閉鎖されていなかったので、結局移動は全て凱旋門経由に。もちろん決して油断するわけではなく、今も若干ドキドキしながら通るのだけれど、なんとなくコツがわかってきたのは、コツなんてないというか、ルールなんてない!ということ(笑)。それはもう、エジプトで運転してきたことがここに来て体が覚えていたという感じで、とにかくぐちゃぐちゃなカオス状態を切り抜ける動物的勘みたなものに頼るしかない。注意を研ぎ澄ましていけば何とかなるもの。

あと最近は、日本の桜が恋しくなるとともに日本の味も恋しくなり、桜はとても日本のソメイヨシノのあふれんばかりの降りしきるような素晴らしい光景には決してお目にかかれないけれど、せめて味は何とか自分で作れるものは作ろうと思って、豚の角煮、鴨南蛮、かき揚げ丼などなど少しずつこっちでも作れるものリストを増やしつつある。次に挑戦しようと思っているのはカツ丼。
職場から見える桜のような木
かき揚げ丼(冷凍シーフードミックスと玉ねぎとインゲンを揚げてめんつゆにつけて乗っけただけ・・)